【徹底比較】IMAXとDolby Cinemaの違いを解説

映画館

はじめに

おはようございます、カラカルです。

筆者は映画館に行くときに、よく追加料金を払ってIMAXDolby Cinemaなどの劇場で映画を観ることが多い。これらは、通常の劇場よりもスクリーンやプロジェクター、スピーカーなどに特徴的なものを使っていて、映画の体験をより豊かにさせてくれるのだ。

近年映画料金は約2000円前後と、高くなっている。どうせ高い金額を払うのなら、追加で少しお金を払って、良い体験を買ってしまおうという魂胆だ。

さて、前置きはこの辺にして、IMAXやDolby Cinemaはそれぞれ特徴があり、どちらの方が優れているということはない。ただ、どんな映画がどちらに向いているか、といった話はある。本記事ではそれらについて解説していく。

IMAXとは

引用:109シネマズ

IMAX社が提供する規格で、縦に長い巨大なスクリーン・高解像度のカメラ・急勾配の客席からなる、映画上映システムである。

視野いっぱいに映像が広がるので、圧倒的なスケールと没入感を体験することができる。座席の勾配が急なので、前の人の頭が視野に入りにくく、映像に集中することができるのも特徴だ。

また、スピーカーは12chで構成されており、メーカー等は公開されていないが、IMAX独自の物を採用している。どの座席にいても轟音を届けることができ、体全体で音響を感じることができるだろう。

さらにIMAXには専用のカメラがあり、そのカメラで撮影された作品は、上下いっぱいに映像を映すことができる。これはIMAXの劇場でのみ上映に対応しており、他では得られない経験だ。最近ではIMAXカメラで撮影されていなくても、IMAXの画角に対応した作品も増えてきているので、こういった画角の作品をフルサイズで観ることができるというのも良いだろう。

画角については詳しく話すと長くなるので詳細は省くが、日本で最大限楽しむことができる劇場は、グランドシネマサンシャイン池袋と、109シネマズ大阪エキスポシティの2つである。これについては以前比較解説の記事を書いたので、良かったら参考にしてほしい。

Dolby Cinemaとは

引用:Dolby

Dolby社が提供するプレミアムシネマで、エントランスや劇場のデザインから、映像や音の細部にわたるまでこだわりぬいた設計がされている規格である。

映像に関してはドルビービジョンという、コントラストに優れた規格で投影している。色鮮やかな色彩が持ち味で、中でも黒の表現がすごい。本当に漆黒なのである。

音響については、最大で64個・128chのスピーカーを駆動させて、空間ごと音で包み込むドルビーアトモスを使っている。いわゆる立体音響を得意としていて、映画の中で音を発するものが移動すると、それに合わせてスピーカーが発する音も精細に変化する。

IMAXが迫力満点な映像と音響なのと比較して、Dolby Cinemaは高精細な画質・音響を提供するといった感覚だ。

IMAXに向いている映画

先ほど説明した通り、IMAXの特徴は大画面・轟音・画角である。これらを加味して、向いている映画はどのような映画なのかを解説していく。

恐竜・怪獣映画

引用:NBCUniversal Entertainment Japan

まずは外せないのが、こちらの類の映画だろう。大画面と轟音によって、最大限持ち味を活かすことができる。

映画「ジュラシック・ワールド」を映画館で観た時に、特に音響面に関してこの違いを体感した。

筆者は「ジュラシック・ワールド」をIMAXで鑑賞し、続編の「ジュラシック・ワールド 炎の王国」を通常の劇場で鑑賞したのだが、恐竜の咆哮が体に響くかどうかというのが、段違いであった。これが体全体で音を感じるということなのか、と。

この時にIMAXのすごさを認識し、以降はこういった作品はすべてIMAXで鑑賞するようにしている。

アクション映画

引用:トップガン公式X

こちらは特に轟音を活かせる映画としておすすめできるだろう。銃撃音・爆発音など、IMAXの轟音を使って観れば体全体で感じることができる。

カーチェイスのシーンなんかは、大画面も活かして圧倒的な迫力を感じることもできるだろう。

筆者は映画「トップガン マーヴェリック」をIMAXで鑑賞し、戦闘機のエンジン音を全身で感じていて。完全に心を撃ち抜かれた状態になってしまっていたのである。

壮大な景色が映る映画

引用:Disney

こちらは大画面を最大限活かした表現ができる映画となる。

映画「アバター」や、「ロード・オブ・ザ・リング」などの広大な自然が見える映画は、大画面で観る価値が高いだろう。

IMAXの映画が始まる前に、デモンストレーション映像が流れていると思うのだが、まさにあの感覚である。

視界いっぱいに広がる光景は、何にも代えがたい体験となるだろう。

IMAX画角の映画

引用:ユニバーサル・ピクチャーズ

最もIMAXで観るべき映画は、こちらだろう。なんて言ったって、IMAXの劇場でしかこれを活かすことはできないのだから。

映画「インターステラー」や「NOPE」などはIMAXカメラで撮影され、IMAXの巨大なスクリーンで上下いっぱいまで映像を投影することができる。この体験は、もう実際に観てみないとわからない感覚だろう。

また、IMAXカメラで撮影されていなくても、IMAXシアター用に画角が広がる映画というのもある。「ゴジラ x コング 新たなる帝国」などが、その例だ。

これらはもう問答無用で、IMAXに足を運んで観るのが最適解だろう。

Dolby Cinemaに向いている映画

次に、Dolby Cinemaで観るのにおすすめな映画の特徴を挙げていく。まあぶっちゃけIMAXで観るべき映画以外はすべてDolby Cinemaで良いとは思っている。IMAXで観るべき映画の中でも、Dolby Cinemaの方が際立つ映画もあるので。

Dolby Cinemaの特徴は、高精細な音響・色彩・こだわりぬいた劇場の設計だ。これらを加味して、解説していく。

ミュージカル映画

引用:GAGA

まずドルビーアトモスによる空間を包み込む音響に最適なのが、ミュージカル映画だろう。これは外せない。

劇場全体を包み込む音で音楽や歌を奏でて、映画に取り込まれたような体験ができる。これはIMAXよりも優れた点だといえるだろう。映画「ラ・ラ・ランド」はまさにぴったりな映画である。

また、ディズニー映画なんかはミュージカル調に作られた映画も多々あるので、Dolby Cinemaで観るのに適しているかもしれない。

ドラマ映画

引用:GAGA

次に、ドラマ映画だ。

高精細な音で役者の声色のちょっとした変化や、顔色の変化まで正確に表現することができる。まあ、そこまで観ている人は少ないかもしれないが、案外これは無意識化で結構働く要素である。映画「グリーンブック」などは、適した映画といえるだろう。

感動的なシーンで流れる音楽もまた、Dolby Cinemaだと最大限特徴を発揮することができるので、その要素とマッチしているのもまた、おすすめすることができる点だろう。

夜の映像が特徴的な映画

引用:ゴジラストア

Dolby Cinemaが得意とする、黒の表現とマッチした映画である。

プロジェクターというのはどうにも黒の表現が苦手なのである。黒は”映さない”ことで表現するので、非常に表現が難しい。それを得意としているDolby Cinemaにおいては、黒が際立つ夜のシーンが多い映画は、Dolby Cinemaで観るべきだろう。

2014年のハリウッド版「ゴジラ」なんかは、暗いシーンに黒いゴジラが映っているので、通常のスクリーンだと何が起こっているのかわかりづらかった。もしDolby Cinemaで上映されていれば、違ったのかもしれない。
※ただし怪獣映画でもあるので、IMAXと悩むところではあるが…

ホラー映画

引用:ワーナーブラザース

こちらも先ほどの黒の表現と関連した作品である。

ホラー映画は暗いシーンが多く、通常の劇場だと何が起こっているのかがわかりづらい一面がある。その点Dolby Cinemaならば、解決である。

また、物音や効果音などの再生位置も完璧なので、より一層恐怖を引き立てることができるだろう。「死霊館」シリーズの映画なんかは、Dolby Cinemaでも公開された実績があり、おすすめである。

まとめ

いかがだっただろうか?

IMAXとDolby Cinemaについての解説をしてきたが、それぞれに特徴があり、持ち味を活かせる映画も異なってくる。

現状IMAXの方が日本では多く、Dolby Cinemaに足を運ぶ機会は少ないかもしれない。しかし、もし活動圏内に対応している劇場があるのなら、一度体験してみてほしい。

同じ映画が両方で公開されている時に、どちらに行こうか迷っている人の参考になれば幸いである。

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