はじめに

こんばんは、カラカルです。
映画好きのあるあるの1つとして、自分が好きな映画を人に薦めたくなるということがあるだろう。熱狂的なファンは、布教したがる人が多いのだ。その昔、Blu-rayは保存用・布教用・鑑賞用の3つ買うのが基本といわれた時代があったほどである。
まあ、自分が好きな作品を親しい人に知ってもらえれば、話の種にもなるし、何より好きなものを共有するのは楽しいことだ。なので、気持ちはよくわかる。
しかし、映画は基本2時間程度あり、好きな映画を薦めるということは、その人の2時間をその映画に捧げるということなのだ。薦める側としては面白いことがわかっているのだが、薦められた側は全く知らない作品に2時間もの貴重な時間を捧げるというのは、ややハードルが高い場合もあるだろう。
さらに、薦めた作品が相手にとってハマらなかった場合、最悪のケースとして時間を奪われたと感じ、その後の関係に悪影響を及ぼすこともある。
映画を薦めるということは、実は慎重に行う必要があるのだ。本記事では、映画を人に薦める際に気を付けることについて解説していく。
相手の好みをリサーチする

まずは、相手がどんな作品が好みなのかということを、リサーチしておこう。
例えば、ロボットや巨大生物に何の感情も抱かない人に、「パシフィック・リム」を薦めるのはナンセンスだろうし、グロテスクな表現が苦手な人に「28日後…」を薦めるのも、厳しいものがあるだろう。まずは、相手が嫌がる選択肢は潰すのが先決だ。
その後は、相手が好きな作品の傾向を聞き出すと良い。例えば、兄弟愛を描いた作品が好きなら「バックドラフト」を薦めるのもいいだろう。場面が切り替わるテンポの良い作品が好きであれば、「アンチャーテッド」を薦めるのも良い。
自分が好きな作品がそのジャンルにない場合は、無理に何かを薦めることもしないで良いだろう。そもそも、「”好きな”作品を人に薦める」際の注意点なので。
ちなみに、先ほど述べた「テンポの良い映画」については、下記記事でも紹介しているので、良かったら私からのおすすめ映画として観ていってほしい。
重たいテーマの映画はタイミングを選ぶ

映画の中には、素晴らしい作品ではあるが、タイミングが悪いと心を病んでしまうような作品もある。
例えば、失恋直後のタイミングで「ミッドサマー」を観るのはちょっと酷であるし、これまで何らかの差別を受けてきた人に、「グリーンブック」を薦めるのも注意が必要だろう。
他にも、精神状態によっては 戦争映画・社会派映画・実話系映画 を薦めるのも、しんどい場合があるかもしれない。
もしかしたら関連する映画を観ることで元気をもらえる場合もあるかもしれないが、それは人によりけりといったところだろう。
前述したリサーチで十分に相手の情報を聞き出せているといいのだが、そうでない場合は、こういった重いテーマの作品・人を選ぶ作品は避けておくのが無難だろう。
「これ見ていないの?」は地雷ワード

これは薦める映画というよりは、映画を薦める際の話し方として、注意すべき点である。
映画を薦める際に、「え、この映画観てないの?映画好きならみんな観てるよ笑」なんて言われたらどうだろうか。その人の知り合いに、その作品を観ている映画好きの”みんな”なんていないかもしれないし、あなたにとって観ていて当然の映画は、世間一般では当然ではないかもしれないのである。
上記はいわば、ファンがニワカを排除する動きなのである。ただ、誰もが最初は新規であり、ニワカなのである。そんな人を排除する・馬鹿にするような話し方をしていたら、その人は嫌になって映画の世界を去ってしまうかもしれないだろう。新規を大切にしない界隈は、いつか滅びる。
話している側に悪気はないかもしれないが、「この映画は観ていて当然」のような先入観は捨てておくのが吉だろう。
むしろそんな素晴らしい映画なのであれば、「え、この作品めっちゃ面白いよ!早く観ようよ!」と、熱烈にアピールして薦める方が良いだろう。その熱量を受け取れば、相手も「そんなに薦めるなら、ちょっと観てみようかな」という気持ちになるかもしれない。
ネタバレには気を付ける

最後に紹介するのは、ネタバレにはくれぐれも気を付ける、ということだ。
当然映画を薦めるということは、相手が未鑑賞ということになる。そこで、薦める時に勢い余って結末や大事な情報まで言ってしまわないことが、何よりも大事だろう。
相手はこれからその映画をワクワクしながら観るかもしれないのに、そこで結末を知っていたら、楽しさは半減するだろう。
今の時代、ネットにいくらでもネタバレは転がっているものではあるが、せめて自分の口からおすすめする場合には、可能な限りネタバレは避けるようにしよう。筆者もこの記事を書くときに、極力作品のネタバレを含まないよう、気を付けながら書いている。
おすすめの方法としては、あらすじを伝えることだ。Blu-rayのパッケージや、映画紹介サイトの冒頭に書いてあるような内容であれば、大まかな作品の雰囲気を伝えつつ、内容に踏み込みすぎることはないだろう。
そのような媒体に書いてあるあらすじを読むのもいいが、自分であらすじを説明できるようになるのもいいだろう。その作品の事前情報として持っておいてもいい部分と、肝となる内容で事前に入れない方が良い情報を切り分けられることで、作品への理解度が高まるかもしれない。
※ただし、自身が無くて勢い余ってネタバレをしてしまいそうな場合は、素直にメディア媒体に書いてあるあらすじを読もう。
まとめ

いかがだっただろうか?
普段何気なく人に映画を薦めている人もいるかもしれないが、薦めたのにあまり相手が観てくれない、なんてこともあったりするのではないだろうか。
その場合は、ここまでで紹介した注意点のうち、なんらかのNGを踏んでしまっている可能性も高い。人に薦めるときの自分の話し方などを見直してみるのも、一つの手だろう。
たかが映画を薦めるだけのことではあるが、どうせなら相手にも気持ちよく鑑賞してもらって、楽しい映画の感想を共有できた方がお互いにハッピーだろう。もちろんそれでも相手にハマらなかった場合もあるかもしれないが、少しでも薦めたあなたとそのお相手が両方ハッピーになる助けになっていれば、幸いである。
それでは、皆さんの映画ライフがより豊かになることを祈っている。
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