はじめに
グーテンモルゲン、カラカルです。
本日は、ホームシアターを作るにあたって、近年のトレンドである「超短焦点プロジェクター」について解説していく。
この記事は、下記のような人に有益な情報を与えられればと思っている。
- ホームシアターでプロジェクターを導入したいが、部屋が狭く導入できるかわからない
- 超短焦点プロジェクターを買いたいが、どういった商品を選べばいいのかわからない
超短焦点プロジェクターの基本的な説明から、最後にはおすすめ商品も紹介するので、ぜひ最後まで読んでいってほしい。
超短焦点プロジェクターとは？
超短焦点プロジェクターとは、非常に近い位置からの投影を可能にするプロジェクターのことである。
通常はプロジェクターは映像を投影するのに、ある程度の距離を必要とする。そのため、部屋の広さがある程度必要で、レイアウトも限られてしまうのだ。
一方、超短焦点プロジェクターは近い位置から投影することができるので、そこまで広くない部屋でも実現が可能である。6畳間でも、大きな無地の壁があれば十分に大画面を実現することが可能である。
6畳間でホームシアターを組んだ話については、下記をチェック。
都市部だと広い部屋に住むことは家賃の都合上難しいのが多く、東京一極集中のこのご時世では、超短焦点プロジェクターは時流に合った商品であるといえるだろう。
超短焦点プロジェクターのメリット
部屋が狭くても大画面を実現できる
こちらは先ほども述べた通り、投影に距離を必要としないので、部屋がそんなに広くなくても大画面を実現することができる。
プロジェクターを使ったホームシアターの一番の目的は、やはり大画面でド迫力の映像を観ることなので、それを部屋の狭さで諦めなくてよいというのは、大きなメリットだ。
部屋のレイアウトに制限が少ない
投影距離を必要としないという点に絡んでくるのだが、遠くからプロジェクターを投影する必要がないので、部屋のレイアウトを制限されにくい。プロジェクターを遠くから投影するためには、天井からつるしたり、高めの棚を用意して、さらにスクリーンとの間に物を置いてはならないなど、何かと制約が多い。
そう、そもそも設置するのが難しいのだ。
超短焦点プロジェクターの場合は、投影したい壁やスクリーンの近くに置く必要があるが、それ以外の制約はほとんどない。なんなら、床やTV台にポンと置いて、それだけで設置可能である。
我が家ではTV台に75インチTVを置いているが、白い無地の壁側に置いてあるので、超短焦点プロジェクターに買い換えたらすぐにでも設置できる状態になっている。
テレビと同じ感覚で使用することができる
超短焦点プロジェクターには、動画視聴サービスが入ったものがあり、ネットにつなぐ環境さえあれば、そのまま映像を鑑賞することが可能である。
また、スピーカー内蔵のモデルも多いので、特にスピーカーを用意する必要もない。映像視聴に必要な機能がすでに盛り込まれているのだ。
もちろん外部スピーカーをつないだ方が音は格段に良くなるので、最初は超短焦点プロジェクターを単体で導入し、少しずつカスタマイズしていくのも良いだろう。
超短焦点プロジェクターのデメリット
ハイエンドモデルは少ない
最上級のホームシアターを作る際には、4Kプロジェクターの導入を検討するだろう。4Kプロジェクター自体は超短焦点プロジェクターにもいくつかあるのだが、これらはほとんどが画素ずらし技術というものを用いた、疑似的な4Kとなる。真の4Kの画素数を実現できる超短焦点プロジェクターというのは、ほとんどないのである。
ただ、真の4Kを実現できるプロジェクターはそもそも超短焦点プロジェクターでなくとも高価である。これの導入を検討しようとしている人は専用部屋などでガッツリホームシアターを組もうとする人が多いので、超短焦点プロジェクターはそもそも選択肢に入らないかもしれない。
同じグレードの普通焦点の製品と比べると高価なことが多い
同メーカーの同一グレードの別製品と比べると、やや高価なことが多い。
入っている機能などが違ったりもするので一概には言えないが、傾向としてはそのように見える。
ただ、今の部屋で通常のプロジェクターでは導入が不可能といった人は、引っ越し費用なども含めると超短焦点プロジェクターの方がお得に済むだろう。
劇的な値段の差というのは無いので、そこは安心してほしい。
専用のスクリーンか無地の壁がないと設置が難しい
実は一番厄介な問題かもしれない。
広めの無地の壁があるなら、投影は楽なのだが、例えば一部が出っ張ったりしていたら映像投影には使えないので、一気に設置難易度が跳ね上がる。
どうしても壁に投影が難しいという人はスクリーンを導入することも検討が必要だが、超短焦点プロジェクターというのは少しのスクリーンの歪みでも、大きく映像に影響してしまうので、通常のスクリーンは使用できないのである。
少し高価にはなるが、後ほどおすすめのスクリーンについても紹介しよう。
おすすめの超短焦点プロジェクター
HU915QE (LG)
引用：LG
レーザーを光源とする、4K対応プロジェクター。レーザーなので、高原の寿命が長く、買い替えの必要性がほとんどない。
明るさは3700ANSIルーメンで、明るい部屋でも使うことができる。スピーカーも搭載されており、本製品単体で映像と音声を楽しむことができる。
壁に対して5.6cmの距離から90インチ、9.8cmの距離から100インチ、18.3cmの距離から120インチ画面の投影が可能。
WebOSも搭載しているので、ネットにつなぐ環境があればストリーミングサービスで配信動画を楽しむことができる。
EH-LS800B/EH-LS800W (EPSON)
引用：EPSON
EPSONが誇る「4Kエンハンスメントテクノロジー」技術によって、4K映像に対応したプロジェクター。こちらもレーザー光源を採用しており、高原の寿命は長い。明るさは最大4000ルーメン。
最短35cmで100インチの映像を映し出すことができる。
また、HDR10に対応しており、ダイナミックなコントラストでの映像投影が可能である。HDR10に対応した画像処理チップを搭載しており、フレーム保管を行うことで滑らかな映像の動きも再現する。
ヤマハのスピーカーを内蔵しており、パワフルな音声も楽しむことができる。
スタイリッシュなデザインなので、インテリアに自然と溶け込むのもメリットだ。
X2000-4K (ViewSonic)
引用：ViewSonic
こちらもレーザー光源を採用した、超短焦点4Kスマートプロジェクター。壁からわずか23cmで100インチの画面を実現できる。明るさは、 2000 ANSI ルーメン。
Harman Kardonのスピーカーを搭載しており、映像と共に音声も楽しむことができる。
専用のアプリをインストールすることで、持っているスマホなどをリモコンとして捜査することも可能である。
フレーム補完技術も搭載しており、滑らかな映像表現もお手の物である。
AURA (XGIMI)
引用：XGIMI
レーザー光源を採用した、20cmで100インチの映像を実現できる超短焦点プロジェクター。明るさは、1800 ISOルーメン。
先ほどのX2000-4Kと同様で、Harman Kardonのスピーカーを搭載している。
メタリックな外観なので、モダンな部屋や専用室などに溶け込むデザインだろう。Android TVも搭載しており、ストリーミングサービスなどは当然単体で使用可能である。
XGIMIの独自技術である「MEMC」という映像補完技術を採用しており、激しい動きも忠実に再現できる。
次世代の高機能テレビのような製品。
VPL-VZ1000 (SONY)
引用：SONY
ネイティブ4Kを再現する、バケモン超短焦点プロジェクター。現在は生産完了しているので、手に入れるのは困難かな？
わずか16cmで100インチの映像を投影でき、2500ルーメンの明るさでレーザー光源を使用したコントラストの高い映像を楽しむことができる。
毎秒25フレームで作成された映像の動きを滑らかにする技術を持っており、映画を観るのに特化した製品になるだろう。もちろんHDRにも対応している。
結構大きな筐体になるので、専用部屋で使用するのが良いだろうが、明るい部屋でも映し出すことができるので、うまくインテリアとして同化させられればリビングで使用するのも良いだろう。
超短焦点プロジェクターにおすすめのスクリーン
超短焦点プロジェクターは、映像を非常に近い位置から、下から映し出す。それによって、スクリーンに歪みがあると、映像も大きくゆがんでしまうのである。
壁に投影するなら基本的には問題ないが、スクリーンに映してより質の高い映像を楽しみたい場合は、下記のスクリーンを使うと良いだろう。
引用：VIVID STORM
電動で昇降させることができるので、普段はしまっておける。置くだけで使えるので、天井からつるしたりする必要がなく、設置性が高いのもポイント。
また、表面がギザギザになっており、天井からの照明の光は弾いて、下からの投影をしっかりと拾ってくれる構造になっている。
背面はスクリーンを引っ張る構造になっており、シワがなく映像の歪みを防止してくれる構造になっている。
専用室でパネル型スクリーンを使うなどなら話は別だが、リビング等で普段使いしたい場合は、こちらのスクリーンが今のところ最適解だと思う。Amazonでも買えるので、購入ハードルが低いのも良い。
まとめ
いかがだっただろうか？
個人的には、エントリーレベルでおすすめはXGIMIの「AURA」、専用室等でハイエンドに使うならSONYの「VPL-VZ1000」である。
※ただし、後者は非常に高価なうえに、そもそも手に入るかが怪しい….
超短焦点プロジェクターは、狭い日本という国でこそ輝く製品だと思っている。少し値は張るが、同じサイズの映像をTVで実現しようと思ったら、それこそ莫大な金額となるだろう。実は超短焦点プロジェクターというのは、お得なのかもしれない。
広い壁のある部屋に引っ越し予定の方、TVの代わりに買ってみてはどうですか？
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